リウマチ初期症状

画像検査について

ポイント

●X線検査で関節の変化をいち早くみつける
●病気の進み具合も画像でチェック
●MR検査やCT検査を組み合わせ、細部をみる

継続的な診察が必要

関節リウマチは、関節の変化をいち早く見つけることが治療の第一歩。診断にはX線検査が欠かせません。次のようなことを行うのに大変有効な方法です。


①関節リウマチの診断
②ほかの病気との判別
③クラスの判定(どれくらいの日常生活が送れているか)
④病期=ステージの判定(関節の破壊レベルの判定)
⑤予後の判定


初期の診断には、通常は手と足のX線撮影を行います。さらに、痛む場所があれば、その部分の関節も撮影します。関節の変化は、ステージであらわしますが、各ステージはX線写真ではどのように写されるか、みてみましょう。

●ステージ1(初期)

滑膜の炎症は、関節のまわりの組織の影となって写ります。軟骨の変化が進むと(軟骨そのものは写りません)、関節の骨と骨が挟まくなって見えます。また、骨が薄く写ることがあります。骨粗鬆症の状態です。

●ステージ2(進行期)

病変が進むと、軟骨と軟骨が接する部分がさらに狭くなります。また骨の表面が削れる「骨びらん」が、虫食い状に穴があいたように写し出されます。

●ステージ3(高度期)

やがて軟骨が消失すると、骨の破壊がはっきあたりわかるようになります。亜脱臼・脱臼や変形のレベルを画像化して見ることができますので、手術法を探るときなどにも重要です。

●ステージ4(末期・荒廃期)

骨と骨がくっつき1つの骨のようになる「強直」や、骨がとけて骨と骨が離れる「ムチランス変形」の様子が写されます。

超音波検査などでこまやかな診断が可能

リウマチCT検査
X線検査は、このところ高感度フィルムが発達して、初期の病変も見つけられるようになっています。しかし、それでも不十分であるとして、最近、注目されているのが、関節超音波検査(エコー)です。比較的簡単にできる検査です。
この検査では、関節の炎症が強い場合は血流シグナルが検出されますので、関節のはれの質を診断できるとされています。
また、MR(磁気共鳴断層撮影)検査や、CT(コンピュータ断層撮影)検査が行われることもあります。X線検査と、これらの検査を組み合わせることで、さらにこまかな診断が可能になっています。